当院では人間の様々な病気や痛みなどの症状のほとんどが、この自律神経が何かしら関与していると考えています。
だから、とても重要にして施術しております。
「自律神経と呼吸」で詳しく書いてありますが、酸素もストレスになってしまう事もあるくらい人間は生きている限りストレスとの戦いといってもいいのです。
自分の知らないところで、沢山のストレスを体は処理してくれています。
例えば、細菌やウイルスもそうです、感染しないように体内で闘っています。
そのストレスの除去、排出、維持、体のバランスの保持など、人間生命維持に重要なポジションを受け持っているのが自律神経です。
ストレスの情報を自律神経がキャッチして脳幹に伝え
そして、脳幹(社長)からの命令を自律神経(部長)そのストレスの除去にあった臓器(社員)に伝えることをしています。
会社でいえば中間管理職といいますか、とてもしんどいけど、重要なポジションです。
上からの情報と下からの情報をキャッチしなければいけません。
最近はストレス社会ともいわれますが、そのストレスは自律神経に負荷をあたえていきますので、近年、自律神経失調症が増加していることが分かるかと思います。
神経には中枢神経系と末梢神経系に分かれます。自律神経はこのうちの末梢神経系に含まれています。その末梢神経には
随意神経系の(自分の意思で動かす事が出来る)運動神経と、
不随意神経系(自分の意志では動かす事が出来ない)自律神経に分れています。
「自律神経系」は自分の意志では動かす事が出来ない神経で
循環、呼吸、消化、発汗・体温調節、内分泌機能、生殖機能および代謝のような不随意な機能を制御しています。
自律神経系はホルモンによる調節機構である内分泌系と協調しながら、種々の生理的パラメータを調節しホメオスタシスの維持に貢献しています。
生理的パラメータ・・・脳からの動作プログラム(命令)情報のこと
ホメオスタシス・・・様々な環境因子に対しても生体の状態が一定に保たれるという性質
自律神経には2つの正反対の神経が存在します。
それは交感神経と副交感神経です。
交感神経は、朝~夕方にかけて活発になり、働いている時、争いごと、ストレスを感じている時によく働いています。
交感神経が働いている時は脳や体が動くのに適した状態になります。
活動的な神経です。
血液では顆粒球が増加します。
顆粒球が増え過ぎると活性酸素が増加します。
副交感神経は、夕方~朝にかけて活発になり、寝ている時、リラックスしている時などホッとしている時に働く神経です。
副交感神経が働いている時は脳や体を休めて修復するのに適した状態にします。
病気や痛みなど、体の修復、メンテナンスに働いてくれる神経です。
血液ではリンパ球が増加し、免疫力が向上します。
この正反対の神経が常にシーソーのようにバランスを取っています。
ビルの耐震構造みたいなものです。
地震でビルが横に揺れると思います。
揺れることでバランスをとって、倒れないようにしています。
あれが、右ばかりに揺れたり、揺れる構造ではなく、ガチッとしたビルでしたら、ポキっと折れてしまいます。
人間も同じように地震(ストレス)に耐えられるように耐震をしてくれているのがこの二つの自律神経です。
ストレスが来ると交感神経と副交感神経が揺れてバランスを取ります。
これが耐えられなくなり交感神経と副交感神経のバランスを崩し、片方に傾いてしまう症状を自律神経失調症です。
例えば、良くある症状は交感神経過剰型の自律神経失調症です。
働きすぎたり、子育てに忙しい、人間関係が・・・など
ストレスが身体に溜まり、心と体に休息(リラックス)がなくなると、交感神経が過剰になります。血管が収縮する為に血圧が上昇して疲労物質、老廃物が溜まりやすく体に様々な症状を出します。